第2章 それは「運命」で「偶然」で「必然」の出来事。
「間違いじゃないって証明したいならヒーローにならなくてもできるわ。ヒーローになる必要はないでしょ。は自分のエゴのためにヒーローになりたいって言っているように感じる。そんな気持ちで市民を救ってほしくなんかない」
「………」
「ヒーローになりたいっていうなら、市民を救うヒーローになりなさい。勝己を救おうとした時みたいに。勝己と出久くんがあなたを救った時のように。それだったら、私だって応援するわ」
言っている意味がよく分からなかった。
だって私はそう言っているのに。
爆豪くんを助けようとした行動と市民を助けるための行動と一体何が違うと言うのだろう。
そちら側の人間になりたくないという気持ちがいけないのかな。
よくわからないや……。
理解できないままだったけど、私は小さく「はい」と頷いた。
光己さんは軽く息を吐いた後「志望校は決めているの?」と聞いてきた。
「ヒーローになるっていうならヒーロー科のある高校を探さないといけないでしょ」
「雄英高校を受けようと思っています」
「雄……英……?」
私の声に勝さんも光己さんも目を大きく見開いた。
そんなに驚くようなことは言っていない。
ヒーローを目指す人は必ず考える高校だし、何よりオールマイトやエンデヴァーなど現役で活躍しているヒーローを育てた場所だ。
志望校に選んでもおかしくないはず。
「雄英……。本当にそこ受けるの?」
「はい」
「それは本気なんだね?」
「はい」
「こんなことあまり言いたくはないんだけれど、。あんた、自分の模試の点数見たことある?」