第6章 雄英体育祭
その時だった。
前方から大きく手を振って私の名前を呼ぶ芦戸さんと耳郎さんが走って来た。
その格好に私も爆豪くんも一瞬動きが止まる。
何故なら彼女たちの格好はジャージではなくチアリーダの格好だったから。
話しを聞くと、午後から始まる最終種目の前のレクリエーション種目があるのだが、どうやらその前に応援合戦があるらしい。
そんな話聞いてないけどなって首を傾げる私に芦戸さんが言った。
「相澤先生からの言伝だって上鳴が言ってたってヤオモモが言ってたんだよね」
「そうなんだ。相澤先生が言ってるなら、やるしかないのかな」
「廻以外はみんな着替えるからさ、早く着替えてきなよ」
「わかった。ありがとう。じゃあ爆豪くん、午後も頑張ってね」
小さく手を振って、女子更衣室へ急ぐ。
衣装は八百万さんが用意してくれたらしい。
その通り、女子更衣室のテーブルの上にはチアの衣装が一着綺麗に畳まれていた。
芦戸さんと耳郎さんの恰好を見たけど、結構お腹出てる……。
太腿もがっつり出てた。