第6章 雄英体育祭
騎馬戦の結果を見ると、1位は轟くんチーム、2位は爆豪くんチーム、3位に心操くんチーム、4位に緑谷くんチームとなり、この4チームが最終種目に進出となった。
「3人ともありがとう。結果はざんねんだったけど、楽しかったよ」
泡瀬くんたちと握手を交わし、午後はみんなの応援だなと気持ちを入れ替えた。
彼らと別れ、爆豪くんと緑谷くんにお祝いの言葉を言いに行こうとしたら、視界の端に緑谷くんと轟くんの姿を見つけた。
どこか重苦しいようなそんな雰囲気が気になって、気付かれないように彼らの後を追いかける。
学校の関係者以外立ち入ることが許されない場所に彼らはいた。
気づかれないところまで距離を縮め様子を窺っていると、人の気配を感じ振り向いた。
「ば、くごうくん……」
「黙ってろ」
口を手で覆い小さく頷けば、爆豪くんは壁に背を預けて緑谷くんと轟くんの会話に耳を集中させた。
私もまた、その場にしゃがみこんで静かに聞き耳を立てる。
何を話しているのか全てを聞き取ることはできないけど、でもなんとなく轟くんが緑谷くんを警戒しているっぽいことだけはわかった。
さっきの騎馬戦で二人の間になにかあったのかもしれない。