第6章 雄英体育祭
そんな事を考えていると、本選である第二種目が発表された。
大きなモニターには「騎馬戦」と表示され、周囲がざわつく。
てっきり個人戦かと思ったけど、ここからはチーム戦になるのか。
ルールは普通の騎馬戦と変わらず、2~4人のチームを自由に組んで騎馬を作ること。
ただ一つ違うのは、先ほどの障害物レースでの順位にしたがい各自にポイントが与えられるらしい。
与えられるポイントは下から5ずつ。
上に行けば行くほど、ポイントが高くなっていく。
「そして、1位に与えられるポイントは1000万!!!!」
進行のミッドナイト先生の声が会場内に響き、そして静寂が訪れた。
参加者全員の視線は経った一人の人物に向けられる。
彼は全身から汗を拭きだし、チワワのように震えているのが遠目からでもよく見えた。
上位の奴ほど狙われる、下剋上サバイバルが始まろうとしていた。
「上を行く者には更なる受難を。雄英に在籍する以上、何度でも聞かされるよ。これぞ"更に向こうへ、Plus Ultra"!」
緑谷くんが今どんな気持ちでいるのか、全部をわかることはできない。
でも、一つだけわかることがあるとしたらトップに立つプレッシャーの重さだろう。
ミッドナイト先生が簡単に騎馬戦のルールを説明してくれた。
制限時間15分で、振りあてられたポイントの合計が騎馬のポイントとなる。
騎手はそのポイント数は表示されたハチマキを装着。
終了までにハチマキを奪い合い保持ポイントを競い合う、とのこと。