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【僕のヒーローアカデミア】雨上がりの詩は星の色

第6章 雄英体育祭







選手宣誓には入試で一位となった爆豪くんが呼ばれた。
ジャージのポケットに両手を突っ込んでいる爆豪くんは、選手代表とは思えないたたずまいで壇上にあがり「せんせー」と気だるそうに口を開く。
本来であればスポーツマンシップにのっとったことを誓う言葉を述べるけど、爆豪くんだから嫌な予感しかしない。
不安と変な緊張感が胸の中に渦巻く。
爆豪くんは息を吸いこみ、そして―――。

「俺が一位になる」

そう言った。
生徒たち全員のブーイングが飛び交う。
それはそうだろうなと思いつつ、爆豪くんらしいとも思った。
自信や確信ではない。
以前の彼なら笑って言っていたと思う。
でも、今は笑っていなかった。
自分を追い込んでいるんだ。
あの、爆豪くんが。

選手宣誓が終わり、早速第一種目の競技が発表された。
第一種目は所謂予選らしく、毎年多くの人が涙を飲むらしい。
そんな第一種目は……障害物競走。

「計11クラスでの総当たりレースよ!コースはこのスタジアムの外周約4㎞!」

主審のミッドナイト先生の説明が終わり、いよいよ体育祭が始まる。

「さあさあ、位置につきなくりなさい……。スターーーーーーーーーート!!」

合図と一緒に一斉に走り出す。
しかし入り口のゲートが狭く、すし詰め状態となってしまった。
なるほど。
すでにスタート地点からふるいにかけられているということか。

最初にゲートを抜けたのは轟くんだった。
そして、地面を凍らせて後方の行く手を阻む。




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