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【僕のヒーローアカデミア】雨上がりの詩は星の色

第6章 雄英体育祭









彼は言った。
普通科や他の科の生徒の中にはヒーロー科を落ちた人が結構いることを知っているか、と。
そして体育祭のリザルトによってはヒーロー科の編入も検討してくれる、その逆も然りだ―――と。

「敵情視察?少なくとも俺は、調子のってっと足元ゴッソリ掬っちゃうぞっつ―――宣戦布告しに来たつもり」

この人……。
面白おかしく興味半分で野次馬のごとく見に来たような人達とは違う。
ちゃんと自分の中に意思がある、強い信念が。
大胆不敵な発言だけど、本気だからなんだろう。
爆豪くんの発言でヘイトが集まってしまったようだけど、爆豪くんにとってはそんなのはどうでもよくて興味のないこと。
言いたい奴には言わせとけ、という考えがあるのかもしれない。
だから「上に上がれば関係ねぇ」と言ったんだ。
実力で黙らせればいい―――それだけのこと。
それを有言実行できてしまうから、爆豪くんにはいつまでたっても敵わない。

爆豪くんは人の波を押しのけて廊下へ出た。
彼の威圧に押されたのか、集まっていた生徒たちは少しずつ散り散りになっていく。
空気の悪さが漂っているけど、でも嫌ではないと思うのは私も彼らの宣戦布告に充てられたからだろうか。
自分の実力を試す場、プロヒーローに自己アピールする場。
全員の気持ちが体育祭に向かっている。
緊張や高揚感で心臓が震えている気がした。







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