第6章 雄英体育祭
「廻」
HR終了のチャイムが鳴り響き、一限目の授業を準備しようとした時先生に呼ばれた。
クラスの視線を感じる。
おそるおそる相澤先生の所に行くと少しの間じっと見つめられた。
「その顔は理解してる顔だな。昼休み、職員室に来い」
「……はい」
小さく頷いた私を見て「説教じゃないんだから」と少し優しい声でそう言った。
ゆっくりとした足取りで教室を後にする先生の後姿を見送ると、「またなんか怒られるようなことしたのかよ!!」と上鳴くんが背中を叩いた。
「してないよ。まるで私がいつも怒られてるみたいな言い方はやめてよ」
「だってお前いつも宿題してこなくて怒られてんじゃん」
宿題をしていないんじゃない。
間違いが多すぎて呆れられてるだけだ。
なんて言おうと思ったけど、恥ずかしい気持ちが勝って何も言えなかった。
「君たち!そろそろ授業が始まるぞ!!席に着きたまえ!!」
「上鳴くんのせいで委員長に怒られた」
「人の所為にすんなよな」
上鳴くんに文句を言いながら席へ着いたと同時にマイク先生が入ってきて英語の授業が始まった。