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【僕のヒーローアカデミア】雨上がりの詩は星の色

第5章 遭遇






私みたいな人間に何ができるのかわからないけど、邪魔にしかならないのかもしれない。
けど、でも、この最悪な状況を打破できる算段が少しでもあるなら、作れるなら、先生の力になれるなら、それをやるべきだと思った。

化け物に攻撃は効かない。
けど、隙を作る事ならできるかもしれない。

私は"個性"を使用し、武器を具現化する。
出た数字は"1"の鎖鎌。
鎖に繋がれた分銅を回し、化け物の身体に巻き付けた。

「廻少女……!!」

綱引きみたいに鎖を引っ張るがびくともしない。
それでも引っ張り続ける。
少しでも化け物の力が分散できたら、そう思った。

「邪魔をしないでいただきたい」

当り前だけど、そう簡単にいくはずもなくモヤモヤが私の目の前に迫って来た。
さっきみたいにワープをするか、下手したら身体を真っ二つにされるか。
どちらにせよ、ピンチには変わりない。

「邪魔は、てめェだ!!!」

私を飲み込もうとモヤモヤが広がった時だった。
爆豪くんがモヤモヤを爆破で吹き飛ばし、そのまま抑えつけた。
化け物の力が弱まったのに気が付き、そっちに目線を向けると身体の半分が氷で覆われていた。
これは、轟くんの……。
力が弱まったおかげでオールマイトは化け物の拘束から抜けだした。

「ありがとう。爆豪くん、轟くん」

彼らが助けに来なきゃ、私はきっと今頃大怪我をしていたか下手したら死んでいた。
油断をしていたわけじゃないけど、考えが甘すぎた。




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