第6章 主人公と脇役
俺の名前は竈門炭治郎。妹を鬼にされ人間に戻す方法を探すために鬼殺隊に入ることになり、この間お館様に正式な許可をいただいたところだ。今は前回の十二鬼月を倒した時の傷がまだ治ってなくて蝶屋敷で治療中だ。
「炭治郎ぉぉおぅ!痛いよぉ〜」
隣にいるのは我妻善逸。自己評価がとても低くて少し残念な奴だ。
「ヨワクテゴメンネ、ヨワクテゴメンネ、、、」
そう連呼しているのは嘴平伊之助だ。この間の戦いで喉をやられ自身も無くしてしまったようだ。
ガラガラッ
「失礼します」
突然ドアがひらいて女の人が入ってきた。年齢は俺たちと変わらないくらいに見える。
「だぁれこの女の子、もしかして俺のお見舞い!!」
善逸がキャッキャとはしゃぐ。がそんな善逸と裏腹にその女の人は俺を見ていた。
「あの、炭治郎、竈門炭治郎くんであってるよね?」
やはりこの人は俺に会いにきたようだった。
「キィィィィイイイ!この裏切り者が!!いつの間に女の子と!」
善逸が今にも襲いかかってきそうな形相で俺を見ていた。
「あ、落ち着け善逸、俺も初めてお会いする方だ。失礼だぞ?」
すると女の人が喋りかけてきた。
「あの、挨拶が遅れちゃってごめんなさい。私佐藤 波って言います。」
波は丁寧に俺達に挨拶をしてくれた
「あの、今日はどうして?」
俺がそう質問すると波は少し申し訳無さそうに俺を見ていった。
「実は私風柱の弟子なんだけど、、、この間竈門くんの妹を切りつけちゃったって、、ごめんね。」
あの人が弟子をとっていたのは少し以外だった。あの人は人との関わりを避けてるように思えたから、
「そうだったんだ、でも俺はあの人が直接謝ってほしいと思っているから波が謝る必要はない!」
俺が意気揚々と答えると波は少し驚いてすぐに笑いはじめた。
「あははっ!そっか!余計なお世話しちゃったね。まあ、あの人も色々思うことがあるみたいだからそんなに怒らないであげてね」
そう言うと波は饅頭をお土産にと置いて帰っていった。
「ねえ、炭治郎」
善逸が話しかけてきた。
「波ちゃんってなんだか変な音がしたんだけど、炭治郎も感じなっかった?」
「確かに、、なんだかこの世界に存在しないような、、、」