第1章 始まり
私がこの時代にきて半年ほど経った。
この時代で生活するには現代っ子の私にはとてもじゃないけどしんどくて、体力も使うし最初は寝込むこともよくあったけど今では状況に慣れて恵理子の手伝いをしたり畑仕事をしていたりする。
それと一つ気づいたことがある。それは私の体が小さくなっていることだおそらく今の年齢は10歳頃だろう。
でもこの時代はそんくらいの年からみんな働いていた。
私がどれだけ甘えていたかよくわかった、それに恵理子さん今年で19だそうだ。実年齢じゃ私とほぼ変わらないのにすごく大人びていてすごい人だ。
明宏さんの方は仕事が下町にあるらしくてわざわざ毎日朝早くから降りて出稼ぎしている。そんな2人を支えるため私も一生懸命働いていた。
「恵理さん!動いたらダメだってば!安静にしてて!赤ちゃんに何かあったら怖いし。」
「ハハっごめんごめん波は心配性ね」
恵理子さんはもう直ぐ出産予定日だ、なので私が恵理子さんの分も家事をして安静に子供を産んでほしい。
そんなある日だった。いつもと変わらない夜のように思えた、
「うぅっ!」
私達が寝ていると恵理子さんが叫び出した
「恵理さん!」
足元を見ると水が大量に漏れ出ていた、
「排水してる!やばい明宏さん!赤ちゃん産まれる!」
咄嗟のことに明宏は動揺していたが直ぐに冷静になり
「俺はふもとまで降りて医者を呼んでくる!その間恵理子を頼んだぞ。守ってくれ!」
そう言い残して明宏さんは走って山を降りて行った。
「恵理子さん!しっかり!」
「うぅ!痛いいたいいいぁああ!!!」
恵理子さんの叫び声だけが響き渡る。私は何もできないとにかく大量の布と、お湯を用意し医者をまった、、、