第1章 始まり
「なるほどねぇ。ここにきた記憶もなく家族もいない、帰る家もないってことね。」
私が泣いて嗚咽しながら話した話をゆっくりと恵理子さんは聞いてくれた。
「はい、、、でも迷惑わかけないのですぐ出ていくので一日だけ置いてくれないですか?」
2人がどんな表情をしてるか目を見れなかった。
「あんた波っていったっけ?、、、好きなだけここにおりなさい。」
思ってもない言葉が返ってきて私は混乱した。
「え?何で、迷惑になる、、、」
そう戸惑いながら言うと少し怒ったように恵理子さんは言った。
「こう言う時は大人に頼りなさい!あんたまだ小さいんだから!そんな体で生きていけれると思ってるの!?どうせいく当てないなら独り立ちできるまでうちにおったらええ、ただししっかり働いてもらうけどね!」
「あ、ありがとうございます」
不安で急に知らない土地に来た私はずっと泣いていた。あの時そのまま死ねたらよかったのにとも思う。何で私はもう一度過去の世界で生きなければいけないんだろう。それには何か意味があるのか、、、でも本当にこの人たちに会えてよかった。