第4章 前世の親友
(き、れた?分からない見えない、、、)
私はしばらく刀を構えたまま立っていた。
(殺せたの?何の音もしない、、、良かった。)
そう思い刀を下ろした瞬間だった。私の手は誰かに掴まれた。
(⁉︎誰!まさかまだ生きてたの!?は、離して!)
怖くて声がなかなか出ない。私は死を覚悟した。その瞬間師範の声がした。
「〜なみ!気を確かにもて!俺だ!」
(し、はん?師範の声がする。これは幻聴かな。本当に私死ぬんだ、また、、、、)
そして私は意識が遠のいていった。
俺は佐藤のカラスに連れられ森の中を走っていた。すると奥の方に光を放っている箇所があった。
「おいカラス!あそこか!」
俺はカラスに尋ねるとカラスは頷いた。急いでその場所に向かうと佐藤が風の呼吸を使い鬼の首を切っていた。なびく桜を纏う佐藤はどこかアイツに似ていた。
(何でアイツ構えを下さないんだ?もう鬼は倒してるのによぉ)
佐藤は鬼を切ったにも関わらずずっと戦闘状態だった。
「おい!佐藤!⁉︎」
俺は近づいてやっと気づいた。
(コイツ見えてねぇのか!さっきの光で目をやられたのか!)
「おい!聞こえてんのか!佐藤!、、、、波!気を確かにもて!」
俺の声は届いたのか分からないが佐藤はそのまま倒れた。