第3章 継ぐ子
「、、、、今夜は冷えますもう帰りましょう。」
「触らないで!!なんで、、何で首を切ったの!!!!あなたには大切な人を失う気持ちがわからないの!?どうしてこんな酷いことができるのよ!!」
何も言えなかった。ただ着物を抱いて泣き喚く佳織さんを見ることしかできなかった。
「カア!カア!ナミシキュウチョウヤシキニムカヘ!チョウヤシキニムカエ!」
奏が司令を言い渡しにきた。
「ではもう行きます。佳織ありがとうございました。お茶一緒に飲めて楽しかったです。」
「ハッ!」
後になって気づいた、あの子に何で酷いことを!
「待って波さん!」
見上げた時にはもうその姿は朝焼けと共に消えていた。
「ちょっとあんた!大丈夫かい!?どうしたんだい!」
「うぅごめんな、ごめんなさいっグスッ」
「ねぇ奏蝶屋敷ってどこにあんの?」
私が奏に問いかける
「ウルサイ!モウスグツク!ダマレ!」
(こっのくそ鳥!丸焼きにして食ってやろうか‼︎)
しばらく歩いていくと大きな屋敷が見えてきた。
(おぉ!ひっろぉ!この家で鬼ごっこできるぞ)
門の近くに行くと二つ括りの髪の毛の女の子が立っていた。
「いらっしゃいましたね。どうぞこちらです」
案内されて着いて行ったらそこに金森さんがいた。
「あれ?どうもお久しぶりです!金森さん!」
金森さんも私に気づいたようで返事をしてくれた。
「どうもご無沙汰してます佐藤さん!」
「今日はどういう要件でわたしは呼ばれたのでしょうか。」
「それは私が今から説明しますね。」
私の後ろから綺麗な声が聞こえた。
(もしかしてこの声!)
紫色の髪に綺麗な顔立ちの女の人が立っていた。
「は、は初めまして!佐藤波です!」
「知っていますよ。確か水柱の冨岡さんと同じ弟子だとか。」
そうか義勇もう柱にまでなったのか。情けないな私。私も早く追いつきたい。
「それで一体今日は、、、」
「おい胡蝶!じゃまするぞ!」
玄関の方から大きなドスの効いた声が鳴り響いた。
(ま、まさか、、、うそっ!)