第2章 出会いと別れ
錆兎との賭けが始まって二週間ほど経ったある日だった。錆兎が2人で下町に買い物に行かないかと誘ってきた。
「下町⁉︎行ってみたい!」
「俺も行きたい!」」
義勇が聞いていたようだ。すごくキラキラした輝かしい目で錆兎を見ている
「だめ。義勇は私とお留守番。」
すかさず真菰がとめにはいった。真菰は私たちの関係を知っているから義勇をいつも止めてくれる。真菰はお姉ちゃんみたいな存在だった。
私達は2人をおいて錆兎といっしょに下町へ向かった。
「錆兎どこに行くの?」
私が錆兎に尋ねると
「それは秘密」
少し照れくさそうに答えた。それからしばらく歩いたら小さな店に着いた。
「おばさん注文してたものはできましたか?」
錆兎が店主のおばちゃんに尋ねる
「あぁ!できてるよ。ちょっと待ってね。」
そう言って奥から小さな赤い箱を持ってきた。
「波これあけてみて。」
私はゆっくりとその箱を開けた。すると中には紅色の綺麗な石のピアスが入っていた。
「綺麗、、、これ」
「これを今日プレゼントしたかったんだ。」
わざわざ発注して準備してくれたんだろう。
「嬉しいっ。誰かにこんなことしてもらえたの初めてだよ、ありがと錆兎!」
私が満面の笑みで伝えると少し照れくさそうにする錆兎が可愛らしく思えた。その後2人で饅頭を食べて手を繋いで帰った。もちろん耳には綺麗な紅を身につけて。