第2章 出会いと別れ
じゅぅう
「本当に波は不思議な料理を作るな。」
私の記憶の料理はまだ日本にはない料理の仕方が多かったためみんなは興味深々だった。特に錆兎少し意外だったけど料理が好きらしい。
「これは何だ?」
不思議そうに錆兎が尋ねる。
「これはねチャーハンっていうのマジ美味しいよ!」
「あぁ美味しそうだ。良かったら俺も何か手伝おう。」
本当にいい人、きっと錆兎はモテるだろうな。こんな人に好いてもらえる人は羨ましい限りだよ。
「それは波じゃない?」
「え?なんて?」
今は訓練が終わった後だ。
「だから錆兎が好きなの波でしょ。」
真菰が私にあたりまえのように告げる。
「波鈍感すぎてアピールにも全く気づかないから。」
「え?どういうこと」
驚きを隠せない私をおいて話を進めていく。
「だからさ、少なくとも私たちに向ける感情と波に向ける感情は全くの別物って言ってるの。錆兎は誰にでもあんな視線は向けないしね。」
そう言われるとそれがもし事実でなくても意識してしまうではないか!これからどう接したら、確かに錆兎のことは好きだけど頼れるお兄ちゃんとしてしか見ていなかったし。全然気づかなかった、、、
「波顔、赤いよ」
「へ?」