第1章 初恋は破綻する。
情緒が不安定になってきた。
五条悟を思い出すと、過呼吸の様に息が荒くなる。
「…ダメ……心の平穏……。」
ゆらは胸を押さえながら、心のオアシスを思い出す。
「硝子さん……硝子さんに会わないと!!」
硝子のニヒルな笑顔が頭いっぱいに浮かんだ。
早く硝子に抱きついて、いっぱい硝子の匂いを嗅ぎながら頭を撫でて貰いたい。
そしてあわよくば……。
あの豊満な体に思い切り抱き付きたい!!
硝子の事を考えると、自然にゆらの顔がニヤける。
1人ニヤけながら街中を歩いていれば、周りから引いた目線を集めるが、硝子で頭がいっぱいのゆらには、もうその視線に気付くことは無かった。
ゆらの願望は少女漫画の様な淡い清い恋心では無い。
ゆらにはしっかりと、下品な下心が脳を支配している。
硝子の豊満な身体を想像して、ゆらの情緒は落ち着いてくる。
(あー…だんだん情緒が落ち着いて……。)
「?!」