第1章 初恋は破綻する。
ああ、女の子は優しくて、柔らかて大好きだ。
柔らかい体に抱き締められると安心する。
怖い世の中で、いつもいい匂いをさせて包んでくれる優しい腕だけが、気持ちを安心させてくれる。
「ねぇ、誰か待ってるの?」
男に声をかけられて、ゆらは瞬時に真っ青になる。
今すぐに倒れる事が出来そうだ。
しかし、ここで男に弱みを見せたくも無い。
「……………話しかけないで下さい。」
「え?!声ちっさ!」
イライラしすぎて、足が震えて来た。
ゆらはすぐにダッシュでその場から逃げた。
怖いっ。
男の人怖いーー!!
そう心の中で叫びながら、泣きながら走って逃げた。
こんな体質になったのはあいつ…。
五条悟のせいだ!
『大丈夫か?俺が拭いてあげるから。』
小学校の時の悟とのやり取りを思い出してゆらは頭を抱える。
もう消えてくれ!
私の黒歴史!!