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依々恋々 -Another story(under)-

第2章 解放


ドサッとベッド倒れ込み、ハーッハーッと熱い息を吐くシャンクス。
「ふふ、」
笑うジウに髪を撫でられて、玉の汗が浮かぶ額にキスをされる。
目隠しを解かれた視界の眩しさを警戒したが、光は常夜灯で、淡い光の中、お疲れ様、とキレイな笑顔で頬を撫でられる。

「んぁ」
「あら、感じちゃう?」
かわいい、と言われて、目を逸らす。
「いっぱい出たね」
す、とのびたジウの指先が、シーツの窪みに溜まった吐き出したモノを掬う。

「こ、んなこと...ハァッ、ど、こで覚えた?」
敏感になっている体を動かせず、倒れ込んだまま振り返る。

「ん?女の子には女の子のルートがあるのよ」
誤魔化された、と口を尖らせる。

「アレもネットで買ったのか?」
「アレ?飴のこと?」
「ああ」
吐き出して、少しずつ興奮が引いていく体で、ぐったりと枕に顔を埋めるシャンクス。

「某書店で買ったの」
「はぁ?」
「『キスがしたくなる飴』と『✕✕が元気になる飴』と悩んだんだけど、一番辛そうなのはこれかな、と」
『Hがしたくなる飴』。
そう書かれた薬袋の様なものを振る。
ふふ、とおかしそうに笑うジウが、よーしよし、と湿った髪を撫でる。

「エッチなものだと思った?」
そういうと、黄色の飴を袋から取り出して口に含む。
「んー、まあ普通の飴ね。レモン味」
おいしい、ところころと鳴らすジウに、ハクハクと口を動かすシャンクス。

「案外、雰囲気に引っ張られちゃうタイプなのね」
言い返す気力なく唸るシャンクスの背中に乗ると、くっついて抱きついてくる。
「責められてるシャンクス、可愛かった」
耳にキスをされ、ビクッと敏感に跳ねる体。
「可愛さに免じて、許してあげます」
楽しかった、なんて笑うジウが可愛かった。

「何かを舐めるっていう行為に、催淫効果でもあるのかしらね?」
そう言って、ペロッと首筋を舐めてくる。
「っ、今はやめろっ!」
「だから、ただの飴だって」
そうじゃない、とだるい体で首を振る。

「今は、ちょっと、勘弁してくれ...」
心底楽しそうに責め立ててくるジウの声や、いつもと違ったコトに恍惚としていたなど言えず、甘酸っぱい香りにしばらく余韻が引きそうにない体でくったりとベッドに倒れ込むシャンクスを、ジウはかわいい、と好き勝手に撫でて愛でていた。
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