第14章 Love is...

「無理に俺の欲に応える必要ない」

ん、と抱き寄せる腕に掴まって俯く。

「でも、我慢されるのもイヤ...」
「珍しくワガママだな」
可愛いけど、と頭頂部にキスを落とす。

「ジウが『欲しい』と思った時に俺を頼ってくれるだけでいい。もちろん、セックスに限らず、な」

優しく頬を撫でてくれる手にすり寄って甘える。

「そうしてくれるだけでいい。それだけで、充分だ」
「ごめん、わがままばかり」
「その矛先が俺に向くだけで願ったり叶ったりだ」


欲しい、とか。
触れてほしいとか、触れたいとか。

そんな感情を、もどかしい方法でも示してくれたことが嬉しかった。
そして、こちらのそういう気持ちもほしい、と言ってくれたことが。

「ジウ、愛してる」
「わ、たしもっ」
首に腕を回すジウを見下ろし、微笑む。

「シャンクスの事、好きっ大好き！」
言い切って、ギュッと瞑った瞼に優しくキスをする。

「愛してるよ」
「ああ、一緒だな」
不慣れに、拙くも言葉で示そうとするジウのいじらしさ。

絡んだ視線に口付けると、絡む脚。

ゆっくりとした動きで快楽を弄り合う。

じわ、と上がる体温に息が湿る。

「んっぁ、ジウ、きもちいい」
「うんっ、いっしょ、だから、もっとっ」

薄い腹を掴み、動きを早める。

「ぁ、んぅ...イクっ」
気持ち良い場所を、集中して擦り合う。
「ふっ、ぁ出るっイくっ」
重たくなった睾丸がジウの肌にぶつかる。

「シャンっキスしてッ」

潤んだ目で伸ばすジウの手と指を絡めて繋ぎ、噛みつくようにキスをする。

互いの上がった息が鼻から抜けていく。

絶頂にビクッと震える身体を撫でる手。

離れた唇。

ギュッと身体を抱き合う。

「このまま、シャンに溶け込んじゃえばいいのに」
「それもいいな。」

スリ、と鼻先をすり合わせ、二人、微笑んだ。

　　　　　　　　　　　end