依々恋々 -Another story(under)-
第14章 Love is...
「シャン、」
ずいぶんと甘ったるい声。
「なんだ?」
食むようなキスを耳にされた。
(あー、🌸なりの「お誘い」だったのか)
気づいてやれなかったな、と、喉仏のあたりや首筋、鎖骨にキスを落とす🌸を抱えて寝室に向う。
ダークグレイのシーツに寝かせ、手際よく脱がせていく。
真っ白な皮膚に滑らせる唇で深紅を咲かせながら、柔らかな肌を撫でていく。
「あ、あのねっ」
「キスは、意味の通りに捉えていいんだな?」
🌸はそれを知っているはずだ、と鼻先をすり合わせる。
「ぅ、ん」
🌸がきつく吸い付いた胸の中央。
ちょうど心臓のあたりの皮膚に、くっきりと残った小さなキスマーク。
「もっとつけてくれ」
「いいの?」
「何なら体中に」
可笑しそうに笑った🌸はゆっくりと起き上がると、ベッドの上で胡座をかくシャンクスの脚を跨いだ。
跡の残る胸板の反対側に唇を貼り付ける。
そっと、ベッドにつくシャンクスの二の腕を指先で撫でた。
広い背中に腕を回して抱きついたまま、肋や腹筋にもキスをしながら、とうとう下着のウエストテープに手をかける。
「、んんぅ」
一度、硬く立ち上がった亀頭にキスをして、浮き出た腰骨と太腿にキスを続ける。
シャンクスは少し下がって、ベッドのヘッドボードに背中を預けた。
✜
交差させた腕で目元を隠すシャンクスの薄い唇の間から、フーッフーッと長く浅い息が吐かれる度に、小さな花びらが散らばる厚い胸板が上下する。
口腔内で舐めていたソレを吸い上げながら引き出すと、ああっ!と腰が少し持ち上がる。
「🌸っもう、いいっ」
気持ちよくないのだろうか、と不安げに見上げると、汗ばんだ額に赤い髪が張り付いている。
おいで、と差し出される手に吸い付いていたものを口から出すと、いくつもの血管が浮き出て、先端からはずっと舌に感じていた苦みの元が滲んでいる。
起き上がったシャンクスに抱き寄せられ、背後から抱き込まれると温かい手が首を撫でる。
少し振り返って見上げると、体温の高い唇が触れ合った。