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依々恋々 -Another story(under)-

第14章 Love is...



「...がっつりですね」

もうここまで来たらこの状況もコントに思えてきて、開き直る。
「そういう気分を刺激するためのものだからな」
「え?興奮する?やっぱり」
「っおい、こらっ!」
ちょっと失礼、と脚の間に突っ込まれた手をその根本につく前に挟んで止める。

「どうしたっ?!なにかあったんだ、突然」
やめろ、と挟んだ手を引き抜き、指を絡めて繋ぐ。

「こういうのを見ることも浮気になるの?」
「はあ?」
浮気、という突然のワードに、唐突だな、とジウを抱え直す。
「その、こういうのを見ちゃうっていうのは、やっぱりそれなりに不満?があるのかと...」
淫らな喘ぎが続く動画を遮断し、ソファに脚を上げて寝そべったシャンクスに跨るように乗ったジウ。

「わ、私とするだけじゃ...足りないっ?」
(誰に何を言われたか、どこで何を見たか)
涙目で問うジウに鼻から少し早い息を短く吐き、ガシガシと赤い髪を掻き乱す。


「あのなぁ、男の自慰やAV鑑賞なんか、出しちまってスッキリしたいだけで、女抱くのとは意味が違うんだよ」

まさか恋人とこんな会話をするとは、と腕を伸ばしてジウの頭を引き寄せる。
「ストレス解消、気分転換。ジムで体動かすのと同意だと思っとけ」
胸板に頬をつけるジウの髪に指を通す。

「見てほしくない、ってんなら見ねぇから」
まあ近頃ほとんど活用してないが、とはちみつの甘い香りを吸う。

ソファとジウに挟まれて手触りの良い髪を撫でていると、スリスリと肩に擦り付けられる額。

「なにかあったのか?」
話してみろ、と細く柔らかい髪にキスを落とす。

「シャンクスは、私とえっちするの、好き?」
「当たり前だろ」
「...ほんと?」
「お前はなにを望んでんだ?」
さっぱりわからんぞ、とジウを抱いて起き上がる。
「飽きたりしてない?」
「するもんか」
首に腕を回して抱きついてきたジウ。

(何が不安なんだか)
最大限に気持ちは伝えているつもりだ。
それでも、不安になるなにかがジウに芽生えてしまったんだろう、と小さな体を抱きすくめた。
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