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依々恋々 -Another story(under)-

第2章 解放




浅くなる息。
少し身を動かすと、背後で金属音がする。
(楽しめって、)
ふー、と吐く息が熱い。
ドクドクとうるさい心臓に、溶けきった飴が混ざる甘い唾をゴクリ、と飲み込む。

自由にしていい、と言われたが、勝手に動くな、とも言われた。
「どっちだよ」
一体どうすればいいのだ、と浅い息に合わせて、血管を浮き出させて吐き出しどころを求めているソレが跳ねる。


頭がボーッとしてきた。
体温が上がって、息が浅くなる。
体を預けられる場所が無いかと体を揺らすと、ベッドに凭れた。
縛られた手を強く握る。
「飴、か?」
妙に甘ったるい飴ではあった。

「落ち着け、落ち着け」
浅くなる息で言い聞かせる。
それなのに、強制的な暗闇に浮かぶのは艶めかしいジウの姿。

「落ち着け」
無意識に腰が揺れる。
もう、そのことしか考えられない頭に、一体何を食べさせられたんだ、と舌打ちしながらも、ダラダラと先走りを垂らす。

「落ち着け、落ち着け」
そう繰り返しながらも動いてしまう腰。
出したい、とピクピク揺れているソレ。
「キッツイ」
はあ、と息を吐く。
カチャ、と扉が開く音がして、ビクッ、と体が跳ねる。

「大丈夫?」

どの口が言うか、と暗闇の気配に無言で抵抗する。
突然、素肌の背中の中央を下から上に絶妙な圧でなぞり上げられ、いいっ!と背腰が反る。

「抵抗しない、ね」
反射反応をした体に、う、と言葉に詰まる。
「やりすぎだろっ」
「そう?目隠しくらい、あなたもするでしょ?」
確かにするが、軽く手でジウの瞼を覆う程度で、こんな本格的に隠したことはない。

しばらく放置されて不審がっていると、する、と猛るソレになにか触れる。
「っおい!なんだっ」
「内緒でーす」
楽しそうな声にゾッとする。
「イッちゃだめよ?」
べろぉっと舐められて、それが舌だと気づいてのたうち回る。
「動いちゃダメ」
「っくムリっ言うなっ」
ビクつく腰を押さえつけられ、ギュッと根本を握られ、あああっ!と頭を振る。

あの飴のせいだ、と身を攀じる。
加えて、体の自由と五感のひとつを奪われている事で過敏になっている。


(そういや、ジウは目を手で覆ってやるとイキやすいな...)

余計なことを教えてしまった、と過去に楽しんだ自分の行為を後悔していると、温かい吐息が耳元を過ぎる。
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