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依々恋々 -Another story(under)-

第5章 HOTEL XXX


ジウの肩を抱き寄せると、唇に舌を割り入れ、たっぷりと泡を掬った手で胸に触れる。

「んっ」
いつもと感覚の違う触れ方に、細い睫毛が震えている。
絡めた舌先をつなぐ銀糸を舐め取ると、耳を食む。
舌先で唇の形をなぞると、んん、とジウの体に力が入る。

湯の中で内腿に触れ、少し膝を立たせた。
力の入った脚が閉じないように、間に座り込む。
脚の付け根の辺りをぐっと押すと、ビクッと肩が跳ねる。
「ジウ」
耳元で囁かれ、より、体を強張らせて唇を噛む。唇で食んでいた耳に歯を立てて甘咬みする。

「上がるか」
俯く顔を覗き込むと、紅潮した頬でコクリと頷く。
「泡、流そうな」
バスタブの栓を抜き、温まった体に残る泡をシャワーで流しながら繰り返しキスをした。


脱衣所に置かれていたバスローブを羽織るジウに対し、腰にタオルを巻き付けただけのシャンクス。
「寒くない?」
大丈夫だ、と微笑んで頭に被ったタオルで髪を拭く。
着ればいいのに、と棚に残るバスローブを指差すジウ。
襟元のサイズを見て、同じサイズを着ているジウを見下ろす。太股の中ほどの裾。少し余裕のあるサイズ感で着ている。
「大概、丈が足りないんだよな」
ジウで膝が出るなら、ワイシャツ程度の丈しかないだろうと、棚に戻す。

ドライヤーを手に取ると、洗面所のアメニティを眺めているジウの首元に向けて当てる。
「風、強いっ!」
キャー、と首を竦めるジウ。
「これで弱だぞ」「早く乾いていいねっ」
気持ちいい、と鏡に目を細める表情が映る。
櫛を通すと、いつも通りに艶めく黒髪。
「このシャンプーいいね、纏まる」
つやつや、と嬉しそうに髪に触れて鏡を覗き込む頭にスン、と、鼻を寄せる。
不満そうな鏡越しのシャンクスの顔にジウが笑う。


風呂場から出ると、ジウはバフッとベッドに倒れ込んで体を丸めた。
「楽しそうだな」
「おっきいベッドと思ったけど、多分、シャンクスの部屋のベッドのほうが大きいよね?」
ベッドに乗り上げて背後から抱き竦める。
「そうだな。あれ、キングより長さがあるやつだから。これは、たぶんクイーンだろ」
仰向けになって片腕を広げると、うん、と頷いて再び抱きつく。
見上げたジウと目が合い、どちらからともなく口づけた。
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