• テキストサイズ

依々恋々 -Another story(under)-

第4章 P(R/L)AY


ピシャ、と下腹部にかかる露。
最奥で吐き出される熱に震えるからだが、膝の上で硬直するジウに擦り寄る。

カクンッと力が抜けて揺れた頭を慌てて支える。
ズル、と凭れるからだを両腕で抱きなおし、汗ばんで熱くなった頭を撫でた。

「んっ」
吐き出しが止まらないソレに、深く、長く息を吐く。
しばらくして、トクトクと落ち着きだした勢いにようやく目を開けた。

気怠い体をなんとか動かして、ジウの体内に収まるものを抜き取り、気を失っている体を寝かせる。
顔を歪ませたジウの小さい頭を撫でると、すぅ、と寝息が聞こえて、幾度か繰り返すと穏やかな顔で眠りについた。


ベルトを解いてジウの身体を解放すると、枷と鎖、留め具をまとめて、ベッド下に滑り込ませていたアタッシュケースにしまう。
ネットで手軽に手に入ってしまうのだから恐ろしい世の中になった、とほくそ笑んでパチンと金具を閉じる。
おもちゃの類は、きっとジウは嫌がるだろうが日常的に使えそうだ、とアタッシュケースだけを、ジウがほとんど入ることのない書斎の戸棚に隠す。

洗面所でお湯に浸して絞ったタオルとジウには大きすぎる自分のシャツを用意し、バスタオルをリビングのソファに敷く。
ぐちゃぐちゃに濡れたベッドに横たわる肢体を抱き上げて、タオルの上に寝かせると、白い体に傷が残っていないことを確認しながら温かいタオルで拭き上げる。
足の付根を拭くと、ピンクに染まったタオル。傷つけたか、と小さな鼻先へキスをする。

からだを綺麗にしたジウにシャツを着せて肌掛けを掛けてやると、寝室に戻る。
シーツとマットレスの間に挟んだ防水シーツのお陰でマットレスは無事だった。シーツはぐちゃぐちゃに濡れて、マットレスの角に当たる部分が鎖で擦れていた。
(処分だな)
ゴミ袋行き、と丸めて新しいシーツを掛けると、防水シーツを洗濯機に放り込む。

新しくダークブルーのシーツを被せたベッドにジウを運ぶ。
「ジウ、」
返事を期待したわけではない呼び掛けに、手を握ると握り返した。
「おやすみ」
小さな手に一つキスをして、肌掛けを肩まで掛けてやる。

シーツを新しくしたベッド。そのサイドボード天板の裏。
貼り付けられたボイスレコーダーを剥がすと、「録音停止」のボタンを押した。
/ 98ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp