依々恋々 -Another story(under)-
第25章 発見と孤独遊戯
ひとりえっち
🌸の口からでは予想もしてなかった言葉を、脳内で繰り返す。
(ひとり、えっち...?
んっ!?ひとりえっち!?
あー、ん??そ、れは、つまり...)
「自慰行為をするかってことか?」
「あっう、うん...」
照れて頷く赤い顔。
珍しく、そういう話題に自ら触れた🌸に(かわいい)と繋いだ手にキスをする。
「正直に答えた方がいいか?」
こくん、と頷いた小さな頭にキスを落とす。
🌸が傷つくこと無く、きちんと答えてやろうと探り探り答える。
「するかしないかで答えろと言うなら、する。
男と女で差があって当然のものだし、なにより、 🌸に負担は掛けたくねぇ。
やっぱり、女の方が負担は大きいもんだ。
一方的に押し付けたくはねぇし、かと言って、堪えすぎると、その、いざその時に、箍が外れちまいそうになるし、そうなったら、優しくしてやれる気がしない。
いつかみたいに、🌸がトんじまってるのも気づかないかもしれねぇし...
だから、🌸との性生活が不満だとかじゃない」
そっか、と頷く小さい頭を撫でながら、何かあったか?と問う。
「なんでもないのっ
なんか、ふと、どうなのかなぁ?と思っただけ」
ご飯にしよっ!と言う🌸の顔はどこかスッキリしているように見えて、(あまり深追いしてやらない方がいいのか?)と話題を切り上げた。
✜
食事と入浴を済ませ、寝室に向かった時だった。
「どうした?」
見ると、ベッドのシーツが新しくなっていて、今朝、起きたときのままだったはずの枕は綺麗にしわ無く並んでいて、布団は心なしかふっくらしている。
何度かサイドチェストを見る🌸。
何かあっただろうか、と扉を開いた。
そこに頓挫していたものを手に取り、パタンとそこを閉じる。
「...あー、悪かったな」
コレは俺が悪い、と苦笑いでベッドに腰掛ける。
「...使うの?」
泣きそうな顔で問うてきた🌸。
「言い分、聞いてくれるか?」
苦笑いで伸ばした手を、🌸は取ってくれた。