依々恋々 -Another story(under)-
第23章 Trick and Treat??
「🌸...」
喉の奥で唸りながら肩口に額を当てるシャンクスの手を探る。
指を絡めると、強く握り返された。
「いたずらは、成功か?」
息を荒げながらも笑うシャンクスの肩に額を擦り付ける。
「わ、かんないっああっ!」
深く抉られ、ギュッと手を握る。
揺さぶられる体を支えていた腕が、力強く腰を引き寄せた。
んう、と唸って、首筋に顔を埋めたシャンクス。
「っ出そうだ」
抱きすくめた🌸の頭を大きな手で支えると、一層、揺さぶった。
「っあッア」
「うぅ、くっ」
出る、と小さく零し、🌸を掻き抱く。
「っふ、はぁ、ハァッ」
ふう、と大きく息を吐くと、カクリ、と足を伸ばす。
うぅん、と胸に頬をつける🌸の髪を撫で、頭頂部にキスを落とした。
「隨分と蠱惑的なシスター様だったな」
眼鏡の奥の目を細めたシャンクス。
「来年は、ちゃんと用意しとかねぇとな
イタズラされねぇように」
「ふふ。けど、あの時間でちゃんと用意したのはさすが」
「悪くはねぇだろ?」
「似合ってるよ」
素敵な執事さんだった、と見上げる輪郭にキスをする。
「どこで用意したんだ?」
放られているシスター服を見るシャンクス。
「🎀の幼稚園のハロウィンイベントで、子どもたちのシーツおばけとか悪魔の角のカチューシャとか作るのを手伝ってて、先生用に作ったシスター服の残り布で」
「待て。幼稚園で、これを...?」
訝しげに見るシャンクスに、まさか!と笑う🌸。
「ちゃんとロングスカートでハイネックの普通のシスター服よ。
これは、新人の若い先生が冗談半分で作ったやつ」
なぜそれを🌸が?と見つめる。
「なんとなく、好きかな?って」
シャンが、と見上げる目線。
「まあ、嫌いじゃねぇな」
「でしょうね」
クスクス笑う🌸。
「来年は、俺のも作ってくれよ」
「えー?なにが良い?」
「任せる」
んー、と見上げる🌸。
「男性なら修道士になるのかな?
あとは、吸血鬼とか...外国風の警察官とか」
「🌸と揃いなのが良いな」
翌年、本格的な衣装を着て、Trick or Treat!と言いながらお菓子を配り歩くシャンクスが見られたとか...
end