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依々恋々 -Another story(under)-

第18章 TRAVELER



 ✜

部屋に戻ると布団が敷かれていた。

「お部屋のお風呂入る?」
いいぞ、と簡単に明日の目的地について調べていた携帯を卓に置く。

「先に入る?」
「一緒に入ればいいだろ」
そうだけど、とモゴモゴ言うジウに、今更だろ、と思いつつ、男として意識されているのは嬉しい。
「先に入ってる」
結った髪が崩れないように撫で、浴衣の帯を解く。
「む、向こうで脱いで!」
「わかった、わかった」
恥ずかしがり屋め、と笑って浴室に向かった。

 ✜

目隠しも兼ねた浴室の草木を、湯気に当てられて傷まないのだろうか、とぼんやり眺める。
カラ、と聞こえた音に目線を洗い場の向こうに向けると、しっかりと体にタオルを巻きつけたジウ。

「湯船につけるなよ?」
「わかってるよ」
どうすんのかな、と低い位置から見上げていると、あっち向いて、と顔を赤らめたジウが言う。
「どうせ見えるけどな」
透明な温泉の水を掬いながら、言われたとおりに背を向ける。
「見られてると恥ずかしいんだもん!」
「だから今更だろうよ。何回見てると思ってんだ」
「回数じゃなくて気持ちの問題!」
手桶で湯を掬い、かかり湯をしてからお湯が滾々と湧き出る浴槽に入る。

「もういいか?」
いいよ、という声に振り返る。
気持ちいい、と湯を集めているジウの隣にピタリとつく。
「気持ちいいね。広いお風呂」
「だなぁ」
少し汗ばみ始めた額にキスをした。
お返し、と頬にキスをくれた唇をカプリと塞ぐ。

チャプ、と湯が揺れる音の合間に、くちゅ、と艶かしく響く。

肩まで湯に浸かるジウの胸を湯の中でゆっくりと撫で回す。
ツン、と立ち上がり始めた一方の飾りを摘んで指先で弄ぶ。

シャン、クス、と湿った息で呼ぶジウは、シャンクスの方に体を向けた。
頬は紅潮し、潤んだ肌を震わせ、無精髭の頬を包み込む。

細い腰を両手で引き寄せ、泥濘に手を伸ばす。
「濡れてるな」
「っや」
言うな、と首を振るジウの奥へと指先を進める。

「ジウ、」
左手を自身の怒張へ導くと、湯の中でゆっくりと扱く。
「上手だ」
気持ちいい、と細く髪が垂れ落ちた額に口づける。
くち、と解された入口から奥へと指を進める。

「っあ」

肩口に額を擦り付けるジウの赤い耳の縁をぺろりと舐めた。
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