第1章 Hands
side.名前
その日の夜。
私はなかなか寝つけなかった。
あんな事があったんだもん。
当然だと思う。
これから研磨にどう接したら良いんだろう?
明日、クロに聞いた方が良いかな?
頭を悩ませていると、部屋のドアが開いた。
「研磨?」
「やっぱり名前も起きてたんだね」
「うん」
やっぱり気まずい。
「名前さ。今日のことクロに話す?」
「、!!」
「やっぱり」
「…ごめん」
何で研磨は分かっちゃうんだろう?
「名前、俺の話。聞いてくれる?」
「うん」
クロに相談するより、
研磨が話してくれる方がずっと良い。
研磨は私のベッドに腰をかけると、
俯きながら話し始めた。
「___というわけで、これは男の生理現象なんだよね」
「そっか」
男の子の事情を研磨に教わった。