第1章 Hands
side.研磨
名前に自慰行為を見られてしまった。
きっと名前には分からないと思う。
これが男の生理現象だって。
どう説明していいのか分からないし。
何より自分のモノを見られてしまった事が恥ずかしい。
お腹は減ったけど、今は名前の顔を見る勇気がない。
それに俺は名前の事を考えてシテた。
「…最悪…」
好きな子に自慰を見られるなんて。
名前はこんな俺をどう思ったかな?
幻滅したかな?
それともこれからは男として見てくるのかな?
幼馴染のまま?
考え出したら何だか腹が立ってきた。
大体、何で!?
何で名前は軽々しく男の部屋に入るの!?
危機感足りないでしょ!?
ていうか俺だって健全な男子高校生だし、こういう事するの当たり前じゃんか!!
俺は部屋を出て、名前を探した。