第4章 土井半助の場合。
「え?え?」
『忍者って危険な仕事だし、私だっていくら色任務が専門といえどいつ殺されるか分からない。あなたと付き合って、愛し合ってとても素敵な日々を過ごせそうだけどいつかあなたを失うかもしれないって思うと怖くて1歩踏み出せないの』
少し涙目になりながら話す尾形に不意にもキュンとした。
土井半助はごめんと謝ると、尾形の口にそっとキスをした。
『…何すんの』
「私は突然いなくならない」
『そんなの分からないじゃない。忍者なんだからいつ死ぬかも分からない』
「私はそうそう死なない。」
尾形は少しクスッと笑って『誰かに殺されるくらいなら私が殺してあげる』と言い再びキスをした。