第3章 摂津のきり丸の場合。
きり丸の言葉に少女は目を丸くして、ごめん…と謝った。
きり丸が再び少女の腕を引っ張ると少女は今度はすんなりと立ち上がってきり丸に引っ張られていく。
2人が向かった先は、村から少し離れた隣町。
街の人達は2人を見ると心配して、家に招いてくれた。
心優しいおじさんとおばさんにお世話になることになった。
しかしきり丸は少女だけで大丈夫だと言い、少しの間だけ泊まらせてくれないか頼んでいた。
『え、なんで…』
「2人同時にお世話になんのも申し訳ないし、俺は夢があるからそれに向けてバイトしてお金貯めるから」
『夢…?』
「あぁ、俺忍者になりたいんだ。」