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忍び逢い【忍たま/短編集】
第1章 山田利吉の場合。
伝蔵が家に帰ると、利吉と妻が驚いた顔をしてこちらを見ていた。
「なんだ、そんな驚いた顔をして」
「いえ…父上が帰ってくるとは思いもしなかったので…」
「そんなことより利吉から話は聞いたのか?」
「ええ、聞きましたとも。私は利吉が行きたいのなら行っても良いと思っています」
まさか自分の妻が今回の任務を反対しないことを驚き、思わず目を見開いてしまう。
利吉はその光景をくすくすと笑って、「心配は要らないですよ」と伝蔵に伝えた。
その日の夜家族3人で川の字になって寝た。
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