第2章 善法寺伊作の場合。
「だ、大丈夫ですか…?」
「だ、大丈夫だよ。それで包帯がどうしたの?」
「切れたので、後で買いに行こうかと!!」
「分かった。これ終わり次第一緒に行こう」
そう言うと乱太郎はルンルンで戻っていき、静かな空間が戻ってきた。
尾形はまたクスクスと笑いながらお湯を貯めていた。
「笑いすぎだよ」
『伊作って本当に不運なんだね。
で、話の続きは?』
話の続きを聞きたそうにしていた尾形だが、伊作は続きを言うのをやめた。
「いやまた今度にするよ」
『え?大事な用事じゃないの?』
「またその時になったら言うよ。」