第7章 第六章
「わぁ、本がこんなに沢山!」
「整理が終わった本を貰っておいたんだ、君にプレゼントしようと思ってね」
「嬉しい!ありがとうルイル!」
「どういたしまして、ゴレアはこういうジャンルの本が好きって知ってたから持ってきたんだ。新刊も入れてあるから、読み終わったら感想の手紙書いてよ」
「うん!ルイルもオススメの本があったら教えて欲しいな!ルイルがオススメしてくれる本ってどれもタメになるからいつも参考にさせてもらってるの!」
「本当?ならよかったよ。ゴレアは着眼点が鋭いし、しっかりしているから僕も凄く参考になってるよ」
流石は司書の息子、しかも私がよく読んでいた本を覚えていてくれたんだ!
嬉しくて紙袋を胸の前でギュッと抱きしめると、パパが頭を撫でながら言った。
『良かったですねぇゴレア♡しかし随分と薄汚れていますねぇ……ゴレアの可愛い目に埃でも入ったら大変だ!貸しなさいゴレア。パパが綺麗にしてから、いつものように読み聞かせをしてあげましょうね♡』
「……ゴレアはこういう古い本が好きなんだよね。古い本には色んな味があるって、いつも楽しそうに読んでたから分かるよ。それにちゃんと手入れはしてあるから大丈夫だよ、本の扱いには慣れているからね。それにゴレアは賢いから難しい本でもスラスラ読めるし、自分のペースで読むのが楽しいとも言ってたから、読み聞かせしてもらうよりも自分で読む方が好きなんじゃないかな?」
『ジジッ……ゴレアはパパが読み聞かせをするといつも楽しそうに笑って聞き入ってくれてますよね。パパの声を聞くと安心すると、時々そのまま膝の上で眠ってしまうほどに気に入ってくれて本当に嬉しいですよ♡』
「ゴレアが眠ってしまうほど退屈な思いをしているんじゃないかと、毎日心配だったんだよ。それに外出もさせて貰えないような環境みたいだし、君の好きな本があればせめて退屈せずに楽しい時間を過ごせるかなと思ったんだけど、持ってきて正解だったみたいだね。また読みたい本があったらいつでも言ってよ、持ってくるから」
『嗚呼ご心配なく!必要であればパパが買ってあげましょう!それに貴女を退屈させるなんてこと、絶対にありませんからこれからもパパの隣で楽しい時間を過ごしてくださいね?』