第5章 第四章
そんなウサギの頭を撫で、ゴレアは大丈夫だよとそのウサギに声をかけると、ウサギはすっと武器をしまい、フルフルと小さく首を振ると、ゴレアの足元に甘えるように擦り寄ってから、静かに消えていった。
『……ゴレアはいつも、外に出る時にずっと身体にカラクリを?』
「うん……前のパパは私なんか守ってくれるはずないし、自分の身は自分で守らないといけなかったから」
あははと困ったように笑うゴレアを抱き寄せ、頭を撫でる。
こんなものがなくたって、パパが守ってあげますよ。
ゴレアに触れるものはこの手で一つ残らずに……ね?
『もう大丈夫ですよゴレア、これからはパパがゴレアを守ります』
「ありがとうパパ、じゃあ私もパパの事守らせて欲しいな」
『Ladyに守られるなんて紳士ではありません、それにゴレアに何かあれば私は正気を保てません』
「私も大好きなパパが怪我したら嫌だもん!」
そんなやり取りをしながら、ゴレアのカラクリを解き、服を脱がせる。
愛らしいゴレアには、あまりにも不釣り合いなサラシが身体を覆うようにして巻かれている。
余程厳重に自分の身を守っていたのだろうと複雑な気持ちになりながらも、サラシを解く。