第3章 第二章
『……触れたんですか、男の身体に』
「パパ……?」
『触れたのかって聞いているんだ、応えなさいゴレア』
なんかパパの様子が変、凄く怒ってるみたい……何か悪いことしちゃったのかな?
「パパ……ごめんなさい。エンジェルお兄ちゃんが疲れてそうだったから、腕のマッサージをしてあげたの」
『……腕だけ?』
「うん、お兄ちゃんが腕だけでいいって言ったから……」
そう応えたら、パパは楽しそうに笑って私の手を握ってきた。
パパの大きな手は私の手をすっぽり覆い隠しちゃう。
『ゴレアは優しい子ですねぇ、パパの自慢のゴレアですよ』
「パパ……もう怒ってない?」
『怒ってないですよ、怖がらせてしまいましたね。ただパパにはしてくれないので寂しく感じてしまったんですよ』
「だってパパ……触られるの嫌いって言ってたでしょ?だからパパが嫌がる事はしたくないって思ってたの」
パパもマッサージして欲しかったのかな?
言ってくれればいつでもしてあげたのにな、これからはパパにもしてあげなくちゃね!
『ゴレアから触れられて嫌だなんて思いませんよ』
「本当?なら良かった」
パパに正面から抱き締められ、頭を撫でられる。
暖かくて目を閉じていたら、パパに呼ばれて目を開ける。
「パパ……?」
『ゴレア、パパの悩みを聞いてくれますか?』
「パパ、どうしたの?」
パパの耳がしゅんとしてる……何かあったのかな?
そう思ってたら、最近パパはゆっくり眠れていなくて辛いって打ち明けてくれた。
私はいつもパパに抱きしめられて安心して眠れているけど、パパは私が寝てからもずっと起きてるんだね。
「パパ、どうしたらゆっくり眠れる……?」
『……ゴレア、パパを心配してくれるんですか?優しい子ですねぇ』
「だって大好きなパパにも、ゆっくり眠って欲しいもん!私に何か出来ることない?」
『……一つだけ、ありますよ』