第3章 第二章
朝、パパを起こしてあげる。
朝に弱いパパはなかなか起きてくれないから、ちょっと起こすのが大変なの。
「おはようパパ」
『おはようゴレア……さあおいで♡』
「パパ~起きてよぉ!」
パパは目は覚めるのが早いんだけど、体を起こすのが本当に遅いの。
今日も目は覚めてくれたけど、抱き締めたまま起き上がってくれないんだもん。
『にゃはっゴレアは小さくて可愛いですねぇ』
「うぅ~パパ起きてよぉ!」
『ゴレアはそんなにパパに起きてほしいんですか?』
「うん、パパと寝るのも好きだけど起きて沢山おしゃべりしたいもん!」
『っ……』
パパの声って本当に素敵な声だと思うんだ!
それにパパお話上手だから、いろんなお話聞かせてほしいって思うし、パパが買ってきてくれる本も凄く面白い物ばっかりなんだよね。
時々パパが読み聞かせてくれたりもするの!
「……パパ?」
『……起きます、パパもゴレアと話したくなってきたので』
「本当?嬉しい!でもその前に朝ごはんだよ」
実はね、パパが起きる前に朝ごはん作っておいたんだ。
だから早く食べてほしいっていうのもあるんだけどね。
パパは珈琲が好きだから、コーヒーに合いそうなサンドイッチを作っておいたんだけど……喜んでくれるかな?
『これはゴレアが作ったんですか?』
「そうだよ!パパに食べてほしくて作ったんだ!」
あいつにも無理やり作らされてたっけ、でもこれからはパパに作ってあげればいいんだもんね!
正直美味しいかは自信ないけど、パパが美味しいって思ってくれたら嬉しいな。
「はいパパ、あーん!」
『っ!』
「あれ、サンドイッチあんまり好きじゃない……?」
『いえ、その……何でもないです』
変なパパ、でもサンドイッチ嫌いじゃなくてよかった。
あいつはいつも実験に明け暮れてたから、片手で食べられるものばっかり作らされてたけど、これからはもっと色んな料理を作ってあげたいなぁ!
『ゴレア、さっきのもう一回してください』
「さっきの?あーん!」
『ゴレアは料理上手ですねぇ、とても美味しいですよ』