第3章 第二章
『ゴレア、こっちへ来なさい』
「はぁいパパ!」
パパに呼ばれて、私はパパの横に座る。
眠る前はいつもパパに髪を梳いてもらうから、朝起きると髪がサラサラなんだよね。
『……』
「……パパ?」
ブラシを持ったまま固まっているパパに、私は声をかける。
いつもなら楽しそうに私の髪を梳いてくれるのに、どうしたんだろう?
『……ゴレア』
「なあにパパ?」
『……ゴレアは、パパが好きですか?』
「うん!パパ大好きだよ!」
今日のパパ、なんか変な感じがするけど……何かきっとあったんだろうな。
深くは聞かないようにして、私は素直にパパに応える。
『……いい子だ、ゴレア』
「えへへ、パパ大好き!」
『そんないい子には、パパからご褒美をあげましょう』
「ご褒美……?でもいつもパパから沢山貰ってるよ?」
パパは私が退屈しないようにって、いつもたくさんのものをくれる。
今までもらったことのない物を、それはもうたくさんもらってるから、これ以上は何もいらないんだけどな。
『ゴレアは無欲なんですねぇ、パパがあげたくてあげているんですから貴女はただ受け取ってくれればいいんですよ』
「ありがとうパパ、いつも沢山くれて本当に嬉しい!」
『本当にゴレアはいい子ですねぇ、さあおいで?パパと一緒に眠りましょうね』
「うん、おやすみなさいパパ」
パパと一緒にベッドに入ると、正面からギュッと抱き締められる。
暖かくて安心する……いつもは一人で寝ていたから、凄く幸せ。
『……お休み、ゴレア』