第3章 【裏】同室の情事
エルヴィンはふとピクシス司令の言ったことを思い出していた。
「上手い嘘のつき方を知っとるか?
時折 事実を交ぜて喋ることじゃ」
部屋を一緒にした際に言った
「俺はちょっとやそっとの物音じゃ目を覚さない。
だから心置きなく自分の時間を過ごしてくれ」
という言葉。
エルヴィンの寝つきが良いのも、ちょっとした物音では目を覚さないのも本当だ。
しかし、どれほど深く眠っていようと、殺気や侵入者など、ただならぬ雰囲気を感じ取れば即座に目を覚ます。
うまいこと少し事実を混ぜてリヴァイに伝えていた。