第3章 【裏】同室の情事
壁外調査を無事に終えた調査兵団は、帰途についた。
そしらぬ顔で馬にまたがるレイを後ろから見たエルヴィンは、昨夜の情事が脳裏に蘇る。
マントがヒラヒラと風に煽られるたびに見え隠れするレイのプリプリとした尻。
リヴァイのモノを口にしながらも、つい口を動かすのを忘れるレイの尻に何度も振り下ろされたリヴァイの甘い仕置き。
腫れるほどに強くはなかったものの、ピンク色に手形がついたレイの尻だが、今は何事もなかったかのように平服に包まれすましている。
「あと何かが少し違えば、あの柔らかい肌を抱きすくめ、夜ごと愛を与えていたのは俺だったかもしれないのにな…」
そんなことを想うエルヴィン。
リヴァイはいつでもレイを助けられる位置にぴたりとつけて馬を走らせている。
会話など無くても2人が強い絆で結ばれているのがよく分かる。
ふと、リヴァイが馬を遅らせエルヴィンの方へ走ってきた。
「おぃ…今日の作戦は悪くなかったが、次回に向けて議論しておきたいことがある。
今夜お前の部屋を訪ねるぞ…」
と言った。
不意に、エルヴィンはリヴァイを少しおちょくってみたい気持ちになった。
「お前だけ今朝からスッキリした顔しているな、羨ましいよ。
俺は昨夜寝苦しくてな…
何度か目を覚ましたせいか今日は自分をしっかり慰めて熟睡したいもんだよ…」
と、意味深な言葉を放った。
「なっ…
てめぇ…まさか…」
「もちろんリヴァイ、お前ひとりの訪問なら大歓迎だよ。
さて…そろそろ壁門だ!」
リヴァイが何かを言い出しそうだったのを遮り、馬の速度を上げ走り去るエルヴィン。
しばらくの間、レイはエルヴィンを避けるように、目も合わせなかったのは言うまでもない。