第1章 【裏】新妻への躾
チクタク チクタク・・・
時計は午後7時を指している。
「おせーな」
いつもレイは日が暮れる6時より前には帰宅する。
リヴァイはだんだんと心配になってきて、窓の外を何度も眺める。
ただでさえ人目を引く外見のレイ。
しかも、汚れを知らないというか、純粋なため、黒い気持ちを持って近づく人間にあまり気づかない。
色々と悪い想像が頭を駆け巡る。
もう、心配でいてもたってもいられないので探しに行こう、と身支度を始めたその時
「ただいま〜♡ おそくなっちゃった〜!
帰りにお友達に会っちゃって、立ち話してたの〜♡」
リヴァイの心配も知らずに、天真爛漫な明るい声が響く。
レイが帰ってきた瞬間、家の中に灯りがともったように空気がパァっと明るくなる。
それだけでリヴァイを取り囲んでいた「心配」という言葉に縁取られた重苦しい雰囲気がとたんに溶けていく。
「ったく、レイの陽の威力は計り知れねーな…」
と顔をほころばせそうになるリヴァイだったが
レイの帰りが心配で迎えに出ようとして身支度をしていたリヴァイを見てレイがひと言
「あれ?今からお出かけ?
やだやだ、レイを置いてこんな夜にお出かけするなんて〜♡
浮気なんかしてたらもうぜーったい許さないんだから!」
と甘えたような声を出す。
「お前…レイの帰りがあまりに遅いからだろ。
どの口が言うか…」
と言ってレイの口をキスで塞いだ。
ちゃめっ気たっぷりで話していたはずのレイが、リヴァイの熱い口付けでとたんにとろけるような顔をして、上目遣いでリヴァイを見つめる。
昼から爆発しそうなのをなんとか抑えてきたリヴァイの欲望が決壊する。
「心配させやがって…
レイには厳しい躾が必要だな…」
と、服を次々剥ぎ取り、ベッドへと追いやる。
「やだよ…私まだお風呂もしてない…」
リヴァイが潔癖だと知っているレイは、どこか臭ったら嫌だと恥ずかしがる。
「お前の匂いなら、何日風呂にはいってなくても…いやむしろ風呂に入ってないくらいの方が欲情するんだよ…」
そう言うと、すっかり裸にひっぺがされてしまったレイの抵抗もむなしく首筋に舌を這わせる。