第2章 【裏】怪我後の身体調査 1
あまりにもリアルな2枚のスケッチ。
そこにはレイが巨人に付けられていた歯形の絵が描かれているが、リヴァイにとってそんなものはどうでもよく、そこに描かれていたレイの美しい体の一部しか目に入らなかった。
ふくらんだ胸は、真ん中の突起を取り囲む乳輪がぷっくりと膨れ、まるで
「ひねり上げていじめてください」
とでも言っているかのようだ。
そして下半身。
一点の茂みもなくふっくらと描かれた美しい一筋だけが見えている。
手荒にその割れ目を広げてやりたくなるような、さながら美しい花のようだ。
ハンジが自分の体のスケッチを落としたことに気づいたレイは、真っ赤な顔をしながら慌ててやってきて、床に這いつくばらん勢いでその2枚のスケッチを拾い上げた。
ハンジはそんな恥ずかしいスケッチを落としたことよりも、
「おぉっと!せっかくのスケッチだから大切に扱ってよ!」
などと、どこまでもネジのぶっ飛んだ発言だ。
「ハンジさん、こんなスケッチ、絶対ハンジさんだけで厳重管理してください!!!!
モブリットさんにも見せないで…!」
と珍しく語気を強めるレイ。
一方のリヴァイは、そんな生々しいスケッチを不意に見てしまい、もうその強靭な精神力をもってしても、下半身に大量の血液が集まるのを抑えられない。
「変態クソメガネが。俺はもう出ていくぞ」
といって誤魔化し、部屋を後にした。
ハンジが慌てたように、
「あぁ!待って!レイが君にお礼を…」
など後ろから叫んでいたが、リヴァイは逃げるようにその場を後にした。
そうでもしなければハンジが居るのを承知で、レイを裸にひん剥いてしまいそうだったからだ。
元々ハンジは頭のネジが100本くらい飛んでいる。
究極的な場面では、一般的な善悪の価値観よりも自分の目的や興味と合致するかどうかの方を重視する。
レイを裸にしたら、ハンジは止めるどころかそのあくなき探究心をいかんなく発揮し、ヘタすればその行為に加わってくるかもしれない。
「あんなクソメガネに邪魔されてたまるか」
男の欲望に抗うことは難しく、リヴァイは危うくレイを傷つけるところだったが、冷静さを取り戻した。