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【今昔夢物語】進撃の巨人×リヴァイ

第2章 【裏】怪我後の身体調査 1


「うぅ…手が…滑る…
それにもう腕の力が…持たない…」


レイがもはやこれまでか…と覚悟をしたその瞬間、これまでギリリとレイのブレードを締め付けてきた力が一気に抜けた。

そして、ものすごい湯気と臭気をあげながら蒸発を始めた。



「おぃ…お前はもうちょっと筋肉を鍛えておくんだな。
この程度でへたばってたら…」



レイが見上げるとそこにはリヴァイ兵長が立っていた。



人類最強と謳われ、圧倒的な強さで巨人を倒すその姿を何度か遠目に見て以来、いつか同じ隊になれたら、と密かに憧れを抱いていたリヴァイ兵長だ。


巨人を倒したばかりとは到底思えない涼しい顔をしてレイを見つめたリヴァイは、何を思ったか途中まで何かを言いかけたがそのまま去ってしまった。



「せっかくリヴァイ兵長に助けてもらったのに、お礼も言えなかった…」
そう呟いた。


その日の壁外調査は意外と早く終わった。
悪天候のため、これ以上続けても負傷者が増えるだけだとエルヴィンが判断したのだ。


壁内へ戻ると、噛まれた痛みをこらえながらすぐにリヴァイの元へ向かったレイ。


助けてもらった礼を言いに向かうと、リヴァイ班のメンバーがザワザワし始めた。


「おぃ!レイが来てるぞ!」
「何しに来たんだ?俺に用か?」
「バカ!んなわけ無いでしょ!私らの同期1番の美人ちゃんがあんたのとこなんて!」


そう。
レイは調査兵団歴代最高に美しいなどと言われ、兵団の中でもかなり有名な存在だったのだ。


兵団歴代どころか、今まで何度も
「レイみたいに綺麗な子に会ったことない」
などと言われるほどにその美しさは際立っていた。


一方のリヴァイは、昔からそうした浮いた話にはいっさい関わらず、男どもがニヤニヤ浮かれてそんな話をしていると、
「くだらねぇことばっか考えてると死ぬぞ」
と、いかにも興味なさそうに言い捨ててその場を去ってきた。
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