• テキストサイズ

依々恋々 -Another story-

第34章 comming soon...?


自身の支度をした後、動く気力もないジウを着替えさせ、車へと抱え運ぶ。
不安そうなジウの手を握り、手の甲に唇を寄せる。

「ジウ」
目線を寄越した瞳と見つめ合う。
「どちらだったとしても、俺は、ジウと一緒に生きていく」
約束だ、と小さな手にキスをする。
「ちゃんと、一つずつ不安は解消していこう」
二人で、と髪を撫でるシャンクスを見上げ、ゆっくりと頷いた。


少し吐き気は治まったようだが、白を通り越して青い顔をルームミラーで見る。
短く息が続く。
(もし、もしも、ジウが命を宿していたら...)
ブワ、と体を駆け巡った血の熱に震える。
舞い上がりそうな気持ちを、まだわからない、と落ち着かせる。
目を閉じたジウの顔を盗み見て、前を見据えた。

 ✜

白鯨総合病院の救急外来に近い駐車場に停める。
歩こうとしたジウを抱え、時間外受付に向かう。
待合のソファにジウを寝かせ、羽織っていたジャケットで包む。ソファの前にしゃがみ込み、ジウ の頬を撫でて微笑む。

「大丈夫、心配ない」

俺がついてる、と言うと、ジウは力なく笑った。

「赤髪よぃ」
聞き慣れた声に立ち上がって振り返ると、いつもと変わらない髪型に白衣。隣に立つ同じ白衣の医師は知らない顔だ。
「マルコ、」
「突然何事かと思ったら」
チラ、とジウを確認してため息をつく。

「とうとうやらかしたのかよぃ」
「おい、何だその言い方」
聞き捨てならん、とシャンクスは軽く睨む。
ぐったりとして倒れるジウの傍らにしゃがみこんだマルコは、聞こえてるかよい?と顔を寄せた。
後ろでシャンクスが、近いだろ、とまた眼光を鋭くさせた。

「赤髪から話を聞くに、診察と血液検査と産婦人科関係の検査もやるけど、いいかよぃ?」
目で頷いたジウに、マルコは人懐っこそうに笑った。
/ 142ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp