第42章 Valentine
一ヶ月後...
シャンクスから差し出された紙袋。
「お返しだ」
ニッ、と笑った彼からのお返しは、まさかの重箱。
「なんか、ものすごく立派なんだけど」
マドレーヌ数個に対して大きすぎないか?とその大きさに驚く。
高級感のある13cm四方の箱蓋を開ける。
「わぁっ」
すごい、と綻んだジウの顔に、シャンクスは満足そうに笑った。
4×4マスの枠一つずつ詰められた、一口サイズのバウムクーヘン、マカロンや可愛らしいキャンディー。
それを持ち上げると、中段には赤を主役としたフラワーボックス。
三段重の一番下には、青を基調としたメッセージカードが入っていた。
From S と書かれた表紙を開く。
Gift for you.
I love you.Forever
紺碧のインクは、シャンクスが使う万年筆の色。
手紙のほかに、革製のカードケース。
内側に、ジウのイニシャルが刻印されていた。
「ホワイト・デーとクリスマスと誕生日が一度に来たみたい」
嬉しそうに微笑むジウに、シャンクスも笑った。
(オマケ)
「ココア!大頭さんからよ」
宅配で届いた箱を、少女はワクワクして開封した。
可愛らしい缶のワックスペーパーを開くと、そこにはまた可愛らしいクッキーが敷き詰められていた。
添えられたメッセージカードを開く。
Thank you From Shanks.
初恋の人からの初めての贈り物に、少女は嬉しそうに笑った。
end
バウムクーヘン...幸せがずっと続くように
マカロン...あなたは特別な存在
キャンディー...あなたのことが好き
クッキー...あなたは友達