第40章 Welcome. sofa,
休日。
シャンクスの運転で向かったのは、少し郊外にある高級家具メーカーの直営店。
いらっしゃいませ、と出迎えた店員は、シャンクスを確認すると、いつもお世話になっております、と笑顔で対応した。
「本日は、何かお探しものですか?」
「ああ、ソファを買い替えたいんだが」
「ご自宅のリビングのものでよろしいですか?」
そうだ、と頷いたシャンクス。
ソファの展示コーナーに案内され、店員がタブレットを操作する。
「現在は、こちらの製品をお使いかと思いますが、」
「そうだな、ジウ!」
少し後ろから着いてきて、展示された家具を見ていたジウが何?と顔を上げる。
「同じものか別のもの検討するか、どっちがいい?」
「え、シャンの家のものだからあなたが決めなきゃ...」
「ジウに選んでもらうことに決めた」
ニッと笑えシャンクスに、なにそれ?と苦笑する。
「同じ、カウチタイプのものをお考えですか?」
「そうだな」
「レザーとファブリックでしたら、どちらをご希望ですか?」
互いを見合うシャンクスとジウ。
「お手入れのしやすさでいえばファブリック、耐久性があり、汚れがつきにくい特性があるのはレザーですね」
店員の説明に、ふむ、と頷く。
「ならレザーかな」
「それでは、レザーのカウチタイプのものでご提案させていただきます」
ピックアップしてまいります、と席を外した担当。
✜
「お掃除しやすそう」
「こちら、脚部のデザインが特徴的になっております」
一覧からジウが指差した製品のパンフレットを開く店員。
枠型の脚部に、確かに、と頷く。
「サイズ、今のとそう変わらないな」
「幅、長さほぼ同じになります。
背もたれが肘置きと同じ高さになりますので、お部屋の見渡しが良くなり、空間の確保ができるかと」
あとは、と新しくパンフレットを取り出す。
「これら、現物の展示がございますので、ご覧になられますか?」
見ておくか、と言うシャンクスに、ご案内します、とにこやかな店員。
「どうぞ、一度おかけになられてみてください」
手触りの良い質感に、おお、と声が出るジウ。
「ジウ」
ポン、とソファの端を叩くシャンクス。
なに?と遠慮がちに掛けたジウの膝に頭を乗せた。