第37章 FRIENDS
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(オマケ)少し先のお話...
「シャンクス?」
街中で呼び止められたシャンクスは、ジウと共に首を傾げた。
「シャン、知り合い?」
「いや、」
不審がる二人に、わからないの?と眉を顰める彼女。
「...ダンさん?」
ジウの問いかけにニッコリと微笑んだ彼女は、きれいなネイルを施された指先をジウの鼻先に向けた。
「それは昔の話。今は、ダイアナ、よ」
「お、お綺麗になられてっ」
でしょー?とボディコンシャスなワンピースをまとったセクシーな体でくるり、と回ってみせる。
「しかし、なんでこんなところに?」
「メンテナンスよ。女の子は大変なんだから」
ねえ?とジウに同意を求めるダイアナ。
「私、しばらくこっちにいるの」
「そうか。飲みにでも行くか?」
ニッ、と笑うシャンクスに、いいわね、と微笑む。
「シャン、私、先に帰ってるね」
「なに言ってんの!アナタも来るのよっ!」
ジウの腕に絡みついてきたダイアナに、シャンクスはなにも言わなかった。
「え?でも、せっかくなら二人の方が」
「あら、いいの?
帰ってこないかもよ?」
「...えっ?」
ジウに不安げに見上げられたシャンクスは、誂ってやるな、とダイアナから引き離した。
「どこがいい?」
「んー、じゃあシャンクスの行きつけで」
そうだな、と少し考えて、ジウに目線を向けるシャンクス。
「芍薬と荊棘亭なら、どっちがいい?」
「私?ダイアナさんに聞いたほうが...」
ジウからの目線に、ダイアナは、任せるわ、と微笑む。
「私、どちらの店も知らないもの」
「ジウがダイが好みそうな方を選んでやってくれ」
ダイ、と愛称で呼んだシャンクスに、ダイアナは嬉しそうに笑った。
「んー、ダイアナさん、お酒は飲む方ですか?」
「それなりに。
ジウは、『ダイ』って呼んでくれないの?」
「い、いいんですか?」
当たり前よ!と笑ってみせた。
「えと、ダイ、ちゃんはお酒は清酒や焼酎?ワインやシャンパン?」
「気分はシャンパンかしら」
嬉しそうに答えたダイアナに、パッ、とジウも笑う。
「じゃあ、荊棘亭かなっ?」
「よし!行きましょっ」
楽しそうにする二人を眺め、シャンクスがゆったりと笑った。
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