第3章 おんりーチャンの場合
🍌「ただいま……」
ガチャ……。
🍌「……ユメ、いる?」
「にゃあ〜ん」
🍌「……?」
「にゃにゃ〜ん」
🍌「え、どうしたの、ユメ……?」
「にゃあ」
🍌「ユメ、喋れなくなったの?」
「にゃあ?」
🍌「えぇ……」
🍌(何かがおかしい……)
🍌(入った時から妙に違和感はあったけど……)
🍌「ユメ、何か変なの食べた?」
🍌「猫語しか喋れなくなるとか……」
「にゃあっ!」
🍌「痛い……」
🍌「え、ユメ……?」
「フシャー!」
🍌「本当にどうしたの、ユメ?」
🍌(いくらユメでも、こんなに話が通じないことなんてあるはずが……)
🍌「って、リビング散らかってるんだけど……?!」
🍌「やっぱなんか変なの食べたんでしょ……」
「ゴロゴロ……」
🍌「どう見ても猫みたいな仕草……」
🍌「うーん……」
ガサッ……。
🍌「何この袋……」
🍌「一日だけ猫になれるキャンディ……?」
🍌「え、ユメがこれを……?」
「にゃあお!」
🍌「そんな変なところに登るなんて……」
🍌「今のユメは本当に猫……?」
「にゃ〜」
🍌「ユメが自分からこんな怪しいもの食べるとは思えないけど……」
🍌「今のユメが猫ならこれが通用するかな……」
ガサゴソ……。
🍌「あ、あったあった」
🍌「ユメ〜、マタタビだよ、こっちおいで〜」
「にゃ……」
🍌「そうそう、ゆっくり下りて来て……」
「にゃ〜ん」
🍌「おいでおいで」
「にゃにゃ〜♪」
🍌「今日はその効果が終わるまでこの部屋に居てもらうからね?」
「にゃー?」
🍌「って言っても通じてなさそうだな……」
🍌「……トイレは、一人で行ける?」
「んにゃ?」
🍌「……まぁなんとかなるか」
🍌「猫が一人増えたくらいだし」
なんだかんだ順応していくおんりーチャンだったとさ☆