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*名探偵コナン* 花になって *降谷 零*

第4章 *File.4*


「本当のことだ。だから、今日は俺の家に招待するよ」
「…安室さん家ではなく、降谷さん家?」
「ああ。あの部屋では、雪乃を存分に抱けないからな」
「えっ?!」

サラッと何言ってんの?!
蒼い瞳が色気を含んで怪しく光り、口角がニヤリとつり上がったのが、ちょー怖いんですけど?!
オマケにさっき、非番って言ってた!
い、嫌な予感しかしない!

「お互い我慢しなくてすむだろ」
「…我慢?」
「ああ」
「…お互い?」

な、何のですか?!

「何か不都合でも?」
「……」

貴方、一体何処であんなこんなのテクの情報を入手するんですか?と、凄く聞きたいけど、怖すぎて聞けない。
聞いたが最後、オトコとオンナの身体の構造がどうのこうのと平然と理屈を並べてキレイに誤魔化されそうだから、やっぱり黙っとこ。
きっと、これが正解。

「先にこのまま雪乃の部屋に立ち寄って、必要な物を取りに行こうか?」

ほら、と、大きな手のひらを差し出される。
既にお泊まりは決定事項、なんですね?
優しい瞳で言われたら、

「…うん」

と、応えるしかなくない?
そもそもがハナから選択肢は私にはないし、もしかしたら今日、零は元々そのつもりだった?
温かい手のひらを握り返しながら、今夜はちゃんと眠れるのだろうか?と、強い不安を抱いたのは、きっと私の気の所為じゃない。


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