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*名探偵コナン* 花になって *降谷 零*

第3章 *File.3*(R18)


「ねえ。最近気になってたから、一つ聞いてもいいかしら?」
「って、私?」
「ええ」

灰原哀。
本当の名前は宮野志保。中身は18歳の女の子。
トレイを持ったまま、彼女の方を振り返る。
道理で異様に言動が大人びた子だと思ってたのよ、コナン君同様に。
それに、私なんかよりもすっごく賢い!
あらゆる分野の、様々な知識が豊富過ぎる!
羨ましいを通り越して、尊敬に値しますから!
カノジョの記憶が戻ってから、日頃の疑問が一気に解決されたのは有り難いんだけど、それを知らないフリをしなければいけない。
これが中々辛い。
零にも、真相を何処まで話していいのか分からない。
ただ、色々と気遣ってくれているらしく、まだ何も聞かれないから何も言わないけど、いざと言う時はどうしようかと本気で悩む。

「なんでしょう?」
「雪乃さん貴女、カレと付き合ってるの?」

と、キッチンにいる零にチラリと視線を移した。

「!!」
「「えーっ?!」」
「おや。もうバレましたか」

驚いた阿笠博士とコナン君が大声を上げながら私と零の顔を見比べる中、彼は平然と肯定した。

「やっぱり」
「…何が、やっぱり?」
「貴女、顔真っ赤だけど、大丈夫?」
「そうさせたのは哀ちゃん、貴女なのですが?」

今、私の全身から湯気出てませんか?
顔どころか、全身が熱いです。

「灰原オメー、何で気付いたんだよ?」
「貴方達は鈍いのね。知り合ったばかりの頃なら分からなくもないけど、しばらくしてから二人の間に流れてた微妙な空気が一転して、急に柔らかくなったからよ」
「そこまでバレてたの」
「あら?否定はしないのね」
「僕の所為です。理由は言えませんがね」
「…心配、してくれてたの?」
「何のことかしら?」
「お酒のことなら、私も知っているから大丈夫」
「!」
「誰にも言わないで下さいね。あちらにバレると色々と面倒なので」
「分かってるわよ」
「心配は要りませんよ。雪乃は僕が護ります」


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